【概要】
この化石の写真を見て、「いい化石だ」と感じた方は、化石のヘビーコレクターと存じます。各部の形状が残存しており、『ハンドクロウの骨格』を堪能できる見事な化石です

スピノサウルス（Spinosaurus）のハンドクロウは、大きさやリペアーの程度で語られる傾向がありますが、本質的価値は『形状をどれほど残しているか』です。

生物を連想させる有機的な盛り上がり、自然な丸みを帯びた曲線、複雑な関節など、『学術調査の対象になりえる形状』を保存していることが価値といえます。

リアルなスピノサウルスのハンドクロウ、ご堪能ください。

【入手経緯】
モロッコで化石市場を取りまとめる立場にいるディーラーから入手しました。当ディーラー曰く「リアルだ。これほどのハンドクロウは滅多に見ない。」とのことです。

【詳細】
産地：モロッコ ケムケム盆地
年代：約1億年前
大きさ：写真参照
重さ：101グラム
※スピノサウルスの化石はバラバラの状態で出土することが多く、その全容解明が困難な恐竜です。その理由として、湖沼に生息していたとされることから、死亡後、骨が流されることが多かったことが挙げられます。数が多い歯が多く出土し、クロウ等が稀な原因と考えられています。

【状態】
経年による摩耗等はありますが、化石の範疇です。写真をご参照ください。
※なお、恐竜の化石が完全体で産出されるのは極めて稀であり、ある程度の補修や復元等が施されています（リコンストラクション・リペアー・ペイント等）。ある程度の補修痕があることが通常の範囲だとお考え下さい。
※写真２、４、7枚目が実物の色合いに近いです。

【特徴】
①スピノサウルスの化石に特徴的な気泡状の細かな孔（写真７枚目）
②関節部の見事な形状。クロウ下部の膨らみも残っています（写真８枚目）
③関節接合部の尖った形状（写真９枚目）
通常は、長い年月の中で摩耗する特徴です。正直、ここまでハンドクロウの形状をとどめた化石は見たことがありません。思わず「スゴイ！」と驚き、その形状に見とれてしまいました。

【発掘証明書】
実際にこの化石を発掘したチーム（モロッコ）による発掘証明書付きです。

【その他】
光の加減により、色彩が異なることがあります。ご了承ください。